子供の歯磨きは、はじめは「歯ブラシに慣れてもらう」ことを目的に歯磨きをスタートしますが、歯が生えてくると虫歯予防として歯磨きは欠かせません。特に、乳歯は虫歯になりやすいため、大人以上に注意して歯磨きする必要があります。
今回は小児の口腔ケアにスポットを当てて、子供の歯磨きの時に気をつけるべき事と仕上げ磨きの3つのポイントについてご説明します。
子供がひとり磨きを行えるようになるまでには、かなりの年月を要します。小学校に上がっても十分にひとり磨きを行えないことも珍しくありません。特に、生え始めの歯は凹凸して磨きにくく、磨き残しをしてしまいがちです。そのため永久歯が生え揃う10〜12歳ごろまでは、仕上げ磨きを行ってお子さまの磨き残しをフォローしてあげましょう。
子供の歯磨きの時は、子供用の歯ブラシを使うようにしてください。ヘッドの部分が小さく、持ち手も握りやすいように設計されています。また、歯磨きが楽しいと思ってもらうためにも歯ブラシのデザインや柄はお子さまが好きなものを選ぶようにしましょう。
歯磨きの時は、歯1〜2本分を目安に小刻みに動かすことを意識しましょう。つい汚れを落とそうと「ゴシゴシ」と力一杯大きな動きで動かしがちですが小刻みに動かすことで、汚れが落ちやすく、歯茎が傷つきにくくなります。
お口が泡で一杯になると、歯磨きがしにくく、ブラシの先が歯にあたらないことがあるため歯磨き粉は、泡が立たないジェルタイプがオススメです。ジェル状のタイプなら、泡が出ないため歯磨きに集中できます。歯磨きジェルは、子供の好きな味やフッ素効果(虫歯予防)の高いものを選ぶのもおすすめです。
歯磨きのあとに染め出しをしてチェックすることも効果的です。目で分かりやすくすることで自分の磨けていない部分が理解できるからです。赤くなっている所をお子さまと一緒に鏡で見ながら磨き残しが出ないように歯磨きをしましょう。
仕上げ磨きをすることは大切です。子供が磨いた後は、仕上げ磨きをしてフォローしてあげましょう。特に凸凹したところは、歯ブラシの毛先があたりにくく磨き残しがちです。子供が自分で磨きにくいところを意識して重点的に磨くことが大切です。以下の部分は念入りに磨くようにしましょう。
子供が磨くとどうしても力が入ってしまい毛先が広がりやすく、噛んでしまうことも多いです。歯ブラシは、仕上げ用歯ブラシと本人用歯ブラシを分けるようにしましょう。
歯ブラシの毛先をまっすぐにあてて、汚れが溜まりやすい歯と歯ぐき(歯肉)の境目や歯と歯の間に、きちんとあたるようにしましょう。
歯ブラシの毛先が広がらない程度の軽い力で小刻みに磨いてください。力が強いとお子さんが痛みを感じたり、歯茎が傷つきやすくなります。
仕上げ磨きは、3分を目安に行いましょう。歯垢を取り切ることが目的なので1か所を20回以上磨いたり、お子さまが磨きにくい部分を重点的に磨くことを心がけてみてください。
歯磨きというのは、思っているよりも難しく、間違った方法で磨いている方も少なくありません。一見よく磨けているように見えても、お口の中をチェックしたら、たくさんの汚れが残っています。そのため、歯が生え始めたらできるだけ早く歯医者さんでブラッシング指導を受けることをおすすめします。小さい頃から歯医者さんでブラッシング指導を受けることで、正しい歯磨きの方法が身に付きやすくなります。正しい歯磨きの方法を早めに習得して大切な歯を守りましょう。
大切な歯を守るために歯磨きは大切です。しかし、子供がひとり磨きを行えるようになるまでには、かなりの年月を要します。お子さまの大切な歯を守るために、永久歯が生え揃う10〜12歳ごろまでは仕上げ磨きをして磨き残しをフォローしてあげましょう。
正しい歯の磨き方は、歯医者さんでのブラッシング指導を受けることで身につけることができます。お子さまだけでなくご自身の歯磨きにもぜひ活かしてみてください。
毎日の歯磨きをお子さまにとって嫌なものではなく「歯磨きはスッキリして、好きな時間」と思ってもらうためにもお子さまとコミュニケーションを取りながら一緒に楽しく過ごしてみてくださいね。
なかの歯科クリニックではお母さんと赤ちゃんの健康を一緒に守るための取り組みをしております。
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記事監修 Dr.中野 純嗣
なかの歯科クリニック
院長 中野 純嗣